人間の心理を利用して、好きな人に自分に対する好意を抱かせる会話術を紹介します。
キーワードは「バーナム効果」と「自己拡大」です。
外見でわかる特徴と反対のことを言う
まず最初のキーワードは「バーナム効果」です。
人間は、誰にでも当てはまるような一般的ないくつかの特徴を提示されると、その中から自分に当てはまるものだけに勝手に注目し、「自分の特徴」について言い当てられたと感じてしまいます。
例えば占いで、このように言われたとしたら、どう感じるでしょう?
「あなたは基本的には真面目になろうとしていますが、時にいい加減なことをしてしまうことがあります。どちらかといえば冷静でいることが多いですが、感情的な一面も持ち合わせています。あなたは必要な場面では外向的かつ社交的で愛想よく振る舞うことができますが、一方で、内向的で用心深く遠慮がちなときもあります。」
おそらく多くの人は、自分に当てはまると感じるでしょう。
しかしこれらの特徴は、よく読むとそれぞれ正反対のことを並べているのです。
つまり、曖昧な表現で、どれも部分的に誰にでも当てはまる特徴を言っているにすぎません。
ところがこの占いを聞かされた人は、その中から自分に当てはまることを勝手に解釈して「自分のことが言い当てられた」と感じてしまうのです。
これを、異性との会話に応用します。
どのように応用するかというと、「外見でわかる特徴と反対のことを言う」ということをします。
例えば、派手な外見をしている女性に対し、「君って一見派手に見えるけど、話してみるとなんだか家庭的なところがあるよね」のように言います。
「なんだか家庭的」というのはとても曖昧な表現ですが、それを聞かされた派手な女性は、自分の中の家庭的な面を勝手に探してくれるはずです。
「実は母親にちょっと教えられて料理はできなくもない」
「実は汚いの嫌いだから部屋の掃除はたまにしてる」
などと、大したことでなくても、自分で思う自分の家庭的な面を見つけて、「あ、この人、私のことわかってくれてる」と考えます。
外見でわかる特徴と反対のことを言うことには、もう一つ効果があります。
それは、「他の人に言われ慣れていない褒め言葉」になるということです。
「外見が派手な人」は、「家庭的」と評価されることは少ないはずです。
そこを褒めることで、相手にとって特別な経験を提供でき、自分に対する印象も特別なものになるわけです。
ただ、外見でわかる特徴と反対のことを言えば、当然、全然当てはまらない場合もあるわけです。
しかし、そういう場合でも別の心理作用で結局は相手は喜んでくれるのです。
その心理作用が「自己拡大」です。
人は皆、自分の知らない自分を探してる
上記でも触れましたが、人は自分の持つ長所については、ある程度褒められた経験を持っているため、そこを褒められても、嬉しくないわけではありませんが、新鮮な喜びは感じにくいものです。
例えばものすごく勉強して良い大学に入った人が、「頭良いんだね」と褒められても、「すごく嬉しい」とは感じないはずです。
ところが、「知識が多いから君の話って聞いていて面白いよ」と褒められれば、新鮮な喜びを感じるでしょう。
実際には人付き合いの経験に欠け、話し方の下手な人であっても、「あ、僕の話って面白いんだ」と自己を再評価します。
実は人間はこの、自分の知らない自分の可能性を感じることが大好きです。
これを自己拡大と言います。
たとえ褒められた点が今までの自己評価的には当たっていなくても、「え、自分って実はそうなの?そういう可能性があるの?」と嬉しくなってしまうのです。
まとめ
異性に好かれるテクニックとして、会話の中で、相手の外見からわかる特徴とは反対のことを褒めましょう。
相手はバーナム効果的心理作用によって、「自分のことをわかってくれてる。他の人が気づかないところに気づいてくれてる」と感じます。
もし、バーナム効果的心理作用が上手く働かなかったとしても、相手は自己拡大の心理によって、自分の未知の可能性を知って喜びます。
そして、そんな新鮮な喜びを与えてくれるあなたに好意を抱くのです。
参考書籍
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