人の評価は第一印象で決まると言います。どんなに内面が素晴らしい人でも、第一印象が悪ければ、悪い印象はずっと後まで残ります。では、第一印象がいい人とは、どんな人でしょうか?それは、”人あたりのいい人”だと思います。
人あたりの悪さ「自負心」
どんな人でも、心の中には自負心があって、表面上は相手にへりくだっているようにしていても、100%相手の言行に感服し服従しているわけではありません。
どんなに愚かそうに見える人でも、へこへこしている人でも、そうです。才能を発揮している人ならもっとそうです。
そして、相手の言動に不十分なところがある場合、心底で冷たくひとり笑いしてひそかに喜ぶ気持ちがないとは言えない、とも、福沢諭吉さんは言っています。恥ずかしながら、私にも経験があります。
人は、他人を観察するとき、知識や才能の多寡を相対的にみて、軽蔑したり羨んだり妬んだりしてしまいます。
そういった感情が表に出てくると「人あたりの悪さ」となり、相手にも憎まれたり敬遠されたりするのです。
人あたりの良さ「知能を発揮しない」
では、人あたりを良くするにはどうしたらいいのでしょうか?それには、上記のような「人あたりの悪さ」が出てきてしまう原因である、”自負心”を抑え込むことです。
人間感情は低俗なものです。
隣家の富を羨むのが普通であり、関係ない他人の不運を見て喜ぶ人が多いのです。そいうった人に対して、つい自負心を抑えられず、自分の知能をひけらかしてしまいがちですが、それではいけません。自負心を戦わせてはいけないのです。
賢いやり方は、「知能を発揮しない」ことです。
知らないことは知らないと言い、わからないことはわからないと言い、知っていることを相手が話している時は否定せず訂正せずに聞き、失言や誤発言を恐れず、自らの不運を隠さない。決してバカなフリをするというのでは無く、自分を取り繕うことに知能を発揮しないのが、本当に知能豊かな人のやり方なのです。
水清ければ魚すまず
「水清ければ魚すまず」ということわざがあります。魚は、あまりに水が綺麗なところよりは、少し濁っているところを好みます。
人間にもこのことが言えます。あまりに清廉で完璧な人には、人は寄り付かないものです。
自分の知能すべてを発揮して、言動すべてが行き届き、いかなる困難にあっても他人の忠告を聞かず、最初から最後まで一切隙を見せずにやり遂げてしまう人は、一見したところでは感心されますが、普通の人間感情からすれば、あまりに完全すぎて逆に愛嬌に乏しく、周りの人の自負心を誘発し結局は人に憎まれ、敬遠されるおそれがあるのです。
合コンでも、ちょっとドジっぽかったりバカっぽい感じの女の子の方がモテますよね。
このことからもわかるように、人あたりを良くするには、自分の知能を発揮する場面にはよく気を付けなければいけないのです。
福沢諭吉さんは言っています。「馬鹿者たちの世界で自分だけが知能を輝かせようとして嫌われ者になるのは、これもまた馬鹿者の一種であることに気づかなければならない。」
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それでは、また別の記事でお会いしましょう。
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