温泉で旅の疲れが癒えれば、腹の虫が鳴き出すのは必定の理。
これに逆らう手はない。時間もちょうど夕飯を準備していただける時刻だ。
食事会場にはすでに料理が用意してあった。
メニューはこのとおり。
先付 ぎんなん豆腐 海老
前菜 蕎麦の実なめこの芋かけ
鯛酒盗 がっこチーズ
袱紗焼き 干し柿バター
造里 三種盛り
焼物 陶板焼き
蒸し物 蓮根饅頭の磯辺餡かけ
やまぐち館名物 赤酒仕立ての上州牛すき焼き
酢の物 津和井蟹 蟹酢
食事 群馬県産ひとめぼれ 漬け物
留椀 赤味噌仕立て
水の物 甘酒水羊羹 抹茶ココナッツソース
正直、口に入るもの全てが美味しかった。
中でも蓮根饅頭の磯辺餡かけは、お腹がはちきれてもまだ食べられそうなほど美味しかった。
津和井蟹にも感動した。蟹を食べるのが本当に久しぶりだったので、こんなに美味しいものだったかと驚いてしまった。
一つ残念だったのが、私のミスでしかないのだが、すき焼きのお肉を焼き過ぎてしまったことだ。
火を付けてもらってからすぐにお肉を投入し、他のものを食べているうちに忘れてしまっていたのだ。
上質な牛肉なのだから、すぐにでも食べるべきであった。
尊いものを失くしたことに気づいた時には、もう、遅かった。
気づいた時には、身は固く動かなくなっていた…(最初から動かない)
本当に惜しいことをした。
はなちょは、最近ホタテがマイブームであるため、陶板焼きのホタテを一番嬉しそうに食べていた。
ただ、和菓子が総じて好みではないため、羊羹はお気に召さなかったようだ。
この食事会場には、給仕が2人いたが、どちらもアジア系の外国人であった。
と言っても、サービスはもちろんしっかりしているし、日本語も通じた。
留学生だろうか。出稼ぎだろうか。
どちらにしても、偉いものである。偉いなどと言うと、上から言っているようで申し訳ない。
尊敬する気持ちで、偉いと言っている。
同じ働くにしても、コンビニなどよりもこちらの方が相当大変ではなかろうか。
「このお料理は、なんですか?」などと聞かれることもあろう。
ちょっとわかりません、では旅館として済まないわけだから、ある程度は答えられるようにしているのだろう。
反面、日本の風情が存分に味わえる場所で働けることは、都会のコンビニや工場などで働いている外国人に比べて、良い点と思っていらっしゃるかもしれない。
とにかく、四万やまぐち館のお料理は、最高に美味しかった。
食事を終え、歩きづらいくらいにお腹を膨らました我々は、一旦部屋に帰った。
このあと男女が入れ替わった露天風呂へ行くつもりだったが、はなちょの体力ゲージがカラになっていたので、はなちょは寝ることにした。
私は、大浴場へと向かった。そしてそこで、ある邂逅を果たすことになるのであった。
次回に続く。
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