榛名神社への参拝を済ませ、時刻は15時を回った。
四万やまぐち館のチェックイン予定時間は16時としてある。
そこからは一路四万温泉へ向かうはずであった…
榛名神社にて四万やまぐち館をナビ入力すると、1時間弱かかると出た。
現在時刻が15時過ぎであるから、ちょうどいい具合である。
ただし、来た道を榛名湖のあたりまでは戻らなければならない。
あの、峠の走り屋垂涎の山道を、また走るのだ。
「はなちょ、また寝てな。寝ないと死ぬよ」
私は妻に寝るように言った。
はなちょは来た時と同じようにシートを倒して横になりながら、「まぁ、さっきも寝てなかったけどね」と言った。
私は何も言えなかった。
よだれを垂らしながら爆睡しているところを見ていたからである。
まっすぐ四万やまぐち館に向かえば、チェックイン予定時間までには着くとナビは伝えている。
しかし、ある1つののっぴきならない問題があった。
便意だ。
またもや便意だ。
一度冷やしたお腹はそう簡単には静まってくれない。
下痢をした時の鋭い便意ではなかったのが幸いだ。
鈍い便意が、それでも着々と蓄積されてきているのを感じた。
ところが、道は山道で、ウォッシュレットどころかお店も公衆便所も見当たる気配がない。
たまにある民家にトイレを借りる度胸もない。
さっき通った榛名湖湖畔のレストランや土産屋などに寄っておけばよかったと後悔した。
だが、後悔と同じく便意も先には立たない。
今になってトイレに行きたくなったのだから仕方がない。
四万やまぐち館まで我慢しなければならないのかと、人知れず冷や汗をかきながら運転していると、天の助けか、市街地に出た。
コンビニや薬局やスーパーがある。
トイレマイスターの私としては、家電量販店かパチンコ屋に入りたいところである。
普通はトイレだけのご利用はご遠慮ください、だと思うが、人の世は情けである、許してほしい。
しかし、どちらも見当たらない。
そこで、セブンイレブンの看板が見えた。
セブンイレブンもトイレ優良店である。
必ずウォッシュレットがついている。
そのセブンイレブンに駆け込み、何とか難を逃れた。
あまりにも焦っていたためか、鍵を閉め切れておらず、おじさんが乱入してくるハプニングがあったが、とにかく厄落としができた。
さらにはウォッシュレットで浄化もできた。
これで、四万温泉に向かう準備は万端である。
チェックイン予定時間には数分遅れる算段となってしまったが、あとは余念無く車を走らせた。
そして、四万やまぐち館に到着した。
次回に続く
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