「運動嫌いほどやせられる」という、運動が嫌いだけどやせたいと思っている人にとっては大変嬉しいタイトルがついていますが、本書の内容は、運動の効用とやせるための運動のしかたを紹介しているものです。その中から、運動が体に良い理由として挙げられているものを紹介したいと思います。
① 疲れにくくなる
運動、主に筋力トレーニングで、筋力を上げることによって、日常生活の動作が楽になります。また、持久力や柔軟性を高めることもまた同じように、日常生活を楽に送る手助けとなります。
考えてみれば当然のことです。
普段、ほとんど運動をしていないつもりでも、日常生活を送っていれば、運動の連続です。
同じ運動をするとき、筋力のない体と筋力のある体、どちらがより楽にできるかは、体験してみなくてもわかります。
自分の体を、部屋から別の部屋に運ぶのでも、フライパンを振るのでも、トイレの便器に座って立つのでも、筋力があればより楽に行えて、その分、疲れないわけです。
② 睡眠の質がよくなる
交感神経と副交感神経というものがあります。
通常、交感神経は、日中に働き、おかげでアクティブに動くことができます。副交感神経は、夜中に働き、体が休息モードとなります。
日中、交感神経が働くほど、夜、副交感神経が活性化されます。
現代人は、日中も陽の光を浴びずに過ごしたり、逆に、夜中も寝るまで明るい環境にいたりすることが多く、この交感神経のバランスがおかしくなりがちです。
しかし、交感神経は、運動することで刺激できます。
つまり、運動して交感神経を刺激することで、夜寝るときに、副交感神経をしっかり働かせて、上手く休息モードになることができるのです。
③ ストレスが緩和される
ストレスがかかると、アドレナリンというホルモンが分泌されます。このアドレナリンは、「闘争か逃走のホルモン」と呼ばれ、危険な状態に置かれたとき、一部の感覚を麻痺させ、体を、闘争か逃走に集中するモードにするホルモンです。
危険な状態に置かれたとき以外にも、例えばスポーツ選手が、競技前の極度の緊張状態で、ストレスがかかっているときなどにも、分泌されます。その状態で競技を行うことで、普段よりも高いパフォーマンスを発揮できたりします。
分泌されたアドレナリンは、体を動かすことで、発散されます。その際に、ストレスも一緒に、解消されていくのです。
【ストレス負荷→アドレナリン分泌→運動→アドレナリン発散→ストレス解消】これが、基本的な構造です。
しかし、運動をしない人は、日常的に(例えば仕事中)強いストレスを感じても、アドレナリンが発散されずに体の中に残ってしまいます。そのせいで、感情が不安定になったり、やけ食いしたり、無意識に貧乏ゆすりをして発散しようとしたりします。
運動が嫌いな人は、運動すること自体がつらくてストレスのもとだと考えていたりしますが、このように、動物はもともと運動することでストレスを解消できる構造になっていることを理解すれば、運動に対するイメージが変わると思います。
④ 姿勢がよくなる
筋肉量が足りない人は、体を支えるのに、骨や関節に負担がかかりすぎて、歪みが起こり、姿勢が悪くなります。姿勢が悪くなると、さらに骨や関節にかかる負担が大きくなり、痛みが出たり、肩こりや頭痛のもとになります。もっといくと、内臓にも悪影響が出てきて、体中あちこちの不具合につながります。
そして、姿勢が悪いと、普通は働いている筋肉が、働かない状態になり、その分、基礎代謝が低下するので、太りやすくなってしまいます。
運動をして筋肉量を増やし、体を筋肉でしっかり支えて姿勢を正しく保つことが、痩せやすい体を作ることにつながるのです。
以上、運動が体に良い4つの理由を紹介しました。
痩せるための運動というと、ジムでやるような高負荷のきつくてつらい運動をついイメージしてしまいますが、最初は、室内でできる体幹を鍛える筋トレを、自分にとって無理のない範囲でやるのが良いと思います。
いきなり頑張っても、続かないことが多いです。
それよりは、これなら毎日できるというレベルの運動を、毎日かかさずやる方が絶対いいです。
筋肉が少しずつ少しずつ鍛えられてくれば、その分、疲れにくくなり、もっとたくさんの運動が無理なくできるようになっていきます。
しっかり体を支えられるようになってきて、基礎代謝が上がり、痩せやすい体ができてくれば、効果を実感できてモチベーションが上がります。
ストレス解消にもなるので、そのうちに、運動せずにはいられなくなります。
筋肉質な言い方ですが、筋肉は自分を裏切りません(笑)
効果は確実に出てきます。しかも、今の自分にとっての最小の努力を、少しずつ積み上げていくだけでいいのです。
まずが、簡単なことだけやりましょう。
ダイエットに興味のある方は、ぜひ、この本を読んで、どういった運動をすればいいのか、勉強してみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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それでは、また別の記事でお会いしましょう。
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