相手に選択肢を提示して選ばせる場合、選択肢の提示の仕方である程度相手の選択を誘導することができます。
2つの選択肢ならどちらを選ぶ?
このテクニックを説明するには、飲食店でメニューを選んでいるシーンを想像してもらうのが最もわかりやすいです。
例えば定食屋さんに入って、800円のメニュー(普通の内容)と1,000円のメニュー(普通の内容より少し豪華な内容)があったとします。
あなたならどちらを選びますか?
どんなメニューかも知らされないでそんなこと言われても選びづらいと思いますが、800円のメニューを選ぶ人が多いはずです。
3つの選択肢ならどれを選ぶ?
先ほどの定食屋さんの例で、800円のメニューと1,000円のメニューと、さらに1,200円のメニューがあったとします。
1,200円のメニューは、1,000円のメニューがさらに少し豪華になった内容です。
さて、あなたならどれを選びますか?
と、聞くと、不思議なもので、800円のメニューと1,000円のメニューの2つの選択肢から選んだときと比べて、1,000円のメニューを選ぶ人が増えるのです。
つまり、値段が高い方の商品を選ばせたければ、さらに高い商品を用意せよ!ということになります。
中間を選んでしまう心理
このように、中間を選んでしまうことを、行動経済学の分野では「極端の回避性」と言います。
「一番高いのはなぁ〜、贅沢すぎるしなぁ〜、お金かけて残念な内容だったら嫌だしなぁ〜、かといって一番安いのはなぁ〜、満足できないかもしれないしなぁ〜、うーん。まぁ、真ん中のにしとくか!」と、考えがちだよね、ということです。
これは実は食べるものを決めるとき以外にも、色々な場面で発現する心理です。
交換するものが「お金」と「商品」の場合以外にも、「時間」と「知識」だったり、「労力」と「経験」だったりしても、情報の少ないうちは大抵の人は「とりあえず真ん中にしとくか」と考えてしまうのです。
まとめ
あなたにも、「極端の回避性」が働いた経験があるのではないでしょうか?
一番高いもの、一番安いもの、中間のものがあったら、つい中間のものを選んでしまう。
ほとんどの人に起こりうる心理作用です。
これを利用して、自分が選ばせたい選択肢を、相手にとって中間のものにしてあげれば、その選択肢を選ばせることができるというわけです。
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