どんなにテクノロジーが進化しても、モノの生産の自動化は叶わない!?

経済
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経済の話の中から生産工程の機械化、自動化について、神話の例で説明したところを紹介します。

現在、生産工程は機械化、自動化の方向に進んでいて、もっと効率的に、もっと低コストになるように日々研究開発が行われています。

では、この機械化、自動化の行き着く先はどうなるのでしょうか?

 

 

理想の世界が実現すればいいけど

 

機械化、自動化やAIの進化と聞いて、皆さんが想像する未来はどんな感じですか?

全人類分の必要物資を機械が自動的に作ってくれていて、人間は欲しいものを言うだけで全部機械が用意してくれる。

そんな近未来SFのような世界が理想でしょうか?

そのような世界になれば、働かなくて済むし、好きなことだけして生きていける。物資が足りなくなることはないから世界から戦争や争いがなくなって、みんなハッピーですね。

テクノロジーがどんどん進化していけば、それが技術として可能になるときは来るでしょう。

しかし、それが実現化されるかというと、そうは問屋が卸さないのです。

 

 

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自動化は、望んだ結果にはならない

 

生産工程の機械化、自動化が進めば、みんなが労働から解放されて何でも望む物資が手に入れられて争いも起きず超ハッピー!…という世界が理想かどうかは置いておいて、そういった世界が実現されるには、障害となるものがあります。

それは、市場社会です。

生産者同士が利益を上げるために争っているこの社会です。

この社会では、より利益を上げている裕福な人と、利益の少ない貧しい人が、必ず生まれます。

そして裕福な人は、もっともっと利益を上げて、貧しい人からもっともっと搾取しようとします。

それが市場社会の基本構造でもあるため、利益を追求することは、一概に悪いこととは言えません。

しかし、機械化、自動化の恩恵をすべての人が等しく無償で受けられる理想の世界に到達するには、ある時点でその裕福な生産者たちが、自らの利益を手放さなければなりません。

彼らがテクノロジー発展の担い手なわけですから、彼らがもし市場社会を抜けられずに、テクノロジーが進化した分だけ自らに利益が入るように、他の人たちから搾取できるようなシステムを続けるようなら、理想の世界が実現しないばかりか、あるとき、彼らに対しても大きな損失となるような罠が、市場社会には仕掛けられています。

 

ミダス王の話

 

ここで、本書の中で紹介されている神話について書きます。

ミダス王の話です。

ある日、神ディオニュソスの父を助けたミダス王は、ディオニュソスから「何でも好きなものを授けよう」と言われ、「触れたもの全てを金に変える能力」を求めました。

それからミダス王は、触れたものが全て金に変わっていく様を見て大喜びしますが、食事の際に、飲み物も食べ物も、食べる前に全て金に変わってしまうため、この能力を得たことを後悔しました。

そして、ディオニュソスに頼み、能力から解放されたミダス王は、その後は質素に暮らしました。

ミダス王は、富や贅沢な暮らしを得たいと望んだことで、結局は理想とするものを得られなかったのです。

これと同じことが、我々の社会でも起きます。

 

生産工程から人間を排除できない

 

機械化、自動化の話に戻ります。

生産工程が機械化、自動化されていくと、今の社会では何が起こるか、見ていきましょう。

機械化、自動化が進むと、その分人の手が不要になります。

機械に仕事を奪われた人々は、モノを買うことができなくなっていきます。

そうすると、需要と供給のバランス崩れますね。

機械化、自動化でさらに多くの商品を生産できるようになっても、購入する人がいなくなっていけば、商品の価格は下がり、コストが上がります。

そのうち、機械を動かすコストが商品の価格を上回り、生産者が倒産していきます。

富を得ようと望んだ結果、彼らは自らの首をしめて、不景気を呼び込んでしまうのです。

そして、路頭に迷った人々は、どんなに低賃金でも働く場を望むようになり、機械を動かすコストよりも安く人が雇えるようになると、生産工程に人が返ってきます。

現在のシステムで機械化、自動化が進んでも、ミダス王が望みを果たせなかったように、理想の世界を迎えることはできないのです。

 

まとめ

 

それでは、機械化、自動化の進む先に幸福はあり得ないのでしょうか。

それは、市場社会のシステムから抜け出すことができるかどうかにかかっています。

著者は、機械を民主的に運用すべき、としています。

つまり、みんなで機械を分割所有して、みんなでその利益を享受できるようなシステムにするべきだということです。

私はこのやり方がいいのかどうかまだわかりませんが、皆さんはどう思われますか?

 

参考書籍

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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それでは、また別の記事でお会いしましょう。

 

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