2500年前ほどの古代ギリシャで発明された記憶法に「記憶の宮殿(メモリーパレス)」というものがあります。全米記憶力選手権のチャンピオンも使用している実用的かつ最強の記憶法です。
「記憶の宮殿」の作り方
この記憶法では、頭の中に細部まで思い描けるほどよく知っている想像しやすい場所の記憶が必要です。
自宅や毎日通る通勤路、通学路などは使いやすいと思います。宮殿といっても、建物である必要はありません。
自分自身の体の部位や駅の路線や時計の文字盤でもいいです。
とにかく、頭の中に簡単に思い描けて、ある場所から次の場所へ移る際の順番がわかりやすいものを用意します。
ある場所から次の場所へ移る際の順番がわかりやすいとは、
時計盤であれば、1から12までの順番のこと、
通勤路であれば、自宅から職場までに目にする建物や看板の順番のこと、
自宅であれば、自分が自宅を思い描いた時、一番自然に歩き回る順番(例:玄関→リビング→キッチン→寝室→トイレ→浴室)のことです。
次に、憶えたいものを、その場所を順番に思い描きながら、置いていきます。
これで、「記憶の宮殿」の完成です。
つまり、簡単に言えば、「憶えたいものを頭の中に思い描いた場所に置いていく」それだけです。
そして、思い出す時はその場所を頭の中でもう一度たどればいいのです。
「記憶の宮殿」活用のコツ
「記憶の宮殿」に憶えたいことを定着させるコツについて、本書でいくつか紹介されていますので、抜き出して列挙します。
・憶えたいものを、あらゆる感覚を駆使してイメージすること。視覚だけでなく、嗅覚や聴覚、個人的に感じるイメージなど、最大限に集中してそのものをイメージすることで、定着しやすくなる。
・憶えたいもののイメージは、面白くて、下劣で、奇想天外なものほどいい。普通では考えられない、すごいこと、信じられないこと笑えるようなこと、そういった鮮やかなイメージを作ること。
・動かないものは擬人化してイメージすること。そして印象的な動きをつけて、目立つように飾り立てること。
「記憶の宮殿」を作ってみた
私なりの記憶の宮殿を作ってみました。憶えたいものは、買い物リストです。宮殿は、自宅にします。
・りんご
・じゃがいも
・玉ねぎ
・豚肉
・歯ブラシ4本
・牛乳
・レジ脇のチラシを一枚もらう
簡単なリストなので普通に憶えられるとは思いますが、これを「記憶の宮殿」に置いて記憶してみます。
まず最初はりんごです。これを郵便受けに置きます。視覚、嗅覚、触覚、味覚、食感、重さなど、りんごのあらゆることをイメージしながら、郵便受けに置きます。
次に、じゃがいもです。これは、玄関の中に置きます。玄関の扉を開けると、下駄箱からじゃがいもが溢れ返っています。じゃがいもの山を乗り越えて中に入ります。
廊下の壁には、たまねぎ頭の永沢くんの写真が飾ってあります。ちびまる子ちゃんの登場人物の永沢くんです。「本当にたまねぎが欲しいのかい?よく考えてごらんよ」と疑いの目を向けてきます。
私は帰宅するとまず寝室に向かうので、次は寝室です。寝室では、豚肉のドレスを着たレディ・ガガが寝ています。ベッドに豚肉のドレスを着て寝るのは勘弁してほしいものです。臭いがひどいです。
そのあとはリビングに行きます。リビングのテーブルには椅子が4つありますが、そこに擬人化した歯ブラシが4人座って議論しています。「シャカシャカ」と言っています。
キッチンで蛇口をひねると、牛乳が出てきます。
最後に浴室に入ります。すると、壁一面にチラシが貼られています。一面ビッシリです。
私も初めて作ってみましたので、あまり上手にできていないかもしれません。
しかし、こうやって「記憶の宮殿」を作ってみると、ただ買い物リストを思い出そうとするより、「記憶の宮殿」をたどる方が簡単に買い物リストを思い出すことができることを実感しています。
活用できるようになれば、置く場所の多さ毎に宮殿を使い分けて、違ったテーマの記憶をいくつも整理できるようになるそうです。
皆さんも、まずは遊び感覚で「記憶の宮殿」を作ってみてはいかがでしょうか。効果を実感できると思います。
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